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  • 横浜翠陵中学校・高等学校
    校長 田島久美子

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 5月15日「はじめまして」

2017/05/15(月)

 ご挨拶が遅くなりました。この4月に校長に就任いたしました田島久美子です。岩村基紀前校長と同様に、日々の学校の様子や全校集会等で生徒に話したことなどを校長室から発信していくつもりです。

 私の翠陵とのつながりは、1986年の開校当時まで遡ります。1年間の新設高等学校設立準備委員としての勤務を経て、「横浜国際女学院翠陵高等学校」が誕生したときの感激は今でも忘れられません。草だらけのグラウンドを生徒と教員そして保護者の皆様のお手伝いまで頂いて草むしりをして開催した体育祭。開校3年目の初夏には、友好校提携のために来校した上海第三女子中学の一行を熱烈歓迎、秋には第1回翠陵祭がようやく開催されました。毎年大勢の生徒達と訪れた海外研修地Seattleは第2の故郷です。車の往来もほとんどなかった外周道路は近くの乗馬場の馬たちの散歩コース。蹄の音が聞こえる度に授業の手を止めて窓の外を眺めたものです。懐かしくのどかな場面が目に浮かぶとともに、新しい学校を創りあげていくという気合に生徒も教師も保護者の皆様も満ち溢れていたことを思い出します。

 その後翠陵は、1999年の中学校設立、2011年の共学化(横浜翠陵中学・高等学校)と変化をしながら、生徒数は開校初年度の126名から今年度の1073名にまで膨らみ、大きく立派な学校になりました。学園創立者の堀井章一先生による建学の精神「考えて行動のできる人の育成」、翠陵の校訓「考えることのできる人」、共学化以来のモットー“Think&Challenge!”を掲げ、多くの卒業生をこの三保の丘から送り出してまいりました。入学時はおとなしかった生徒も次第に元気で活発な生徒に変化していく“翠陵イズム”は、これらの教えの賜物と感謝しています。そしていつも、翠陵の大自然が私たちを優しく包み多くの生徒や教員を育ててくれました。風薫る5月、生徒たちのようにフレッシュな新緑が芽吹き、爽やかな風が今も校長室に吹き込みます。

 校長室からのお便り、これからもたくさん発信いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

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2017/05/15 その他 | 個別ページ

 3月31日 感謝の言葉

2017/03/31(金)

 通学路の桜がようやく見頃になってきましたが、私は本日をもって45年間の教員生活に別れを告げることになりました。

 振り返ってみれば、いつも誰かに助けられていた教員生活でした。若い頃は先輩の先生方に厳しく仕込まれ、中堅になってからは同年代の仲間達と助け合い、管理職になってからは常にすばらしい補佐役に恵まれ周囲の皆様にも助けていただきました。

 学校現場一筋の45年間で、公立・私立の様々な学校を経験しましたが、最後の4年間を翠陵で過ごすことができたことは本当に幸せでした。緑豊かで四季折々に美しい自然環境もさりながら、共学になって“Think & Challenge!”のモットーのもと新しい学校づくりに燃えている意欲的な教員集団と、前向きな生徒たちの存在が何よりも頼もしく、理系プロジェクトやグローバルチャレンジクラスなど多くの新しい教育活動を創造して、みんなで一緒に推進に邁進した日々は本当に楽しく充実していました。おかげさまで近年、翠陵は地域からの期待も大きくふくらみ、29年度は中高共に入学者が大幅に増加し、選択教室用の校舎建設も進められています。私は本日で教職を離れますが、今後さらに大きく飛躍する翠陵をいつまでも楽しみにして見守りたいと思います。

 これまで助けて頂いた全ての皆様に感謝するとともに、毎月、拙いブログをお読み頂いた皆様方にも心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。 

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2017/03/31 その他 | 個別ページ

 3月24日 中学卒業式校長式辞より

2017/03/24(金)

 本校の通学路の桜並木もちらほらと咲き始めました。本日は横浜翠陵中学校の第16回卒業証書授与式を挙行しました。卒業生は34人と少人数でしたが、入学前年の学校説明会から4年間にわたって成長を見つめてきた生徒たちでしたので、一人ひとりに卒業証書を手渡しながら大きく成長した姿に感無量でした。式辞では夢を持つことの大切さと中庭で満開になっている「陽光」桜について話しました。

☆      ☆      ☆

 

 私は、皆さんが本校を受験するときから、ずっと皆さんを見つめてきました。合格証書を手渡したときの嬉しそうな笑顔や、3年前の入学式、まだ小さな身体のみなさんが、少し大きめの制服を着て大きな高校新入生と一緒に緊張した顔つきで体育館に並んでいたことが昨日のことのように想い出されます。そして、入学後の校長面接では一人ひとりが校長室で大きな夢を語ってくれましたね。あのとき皆さんが語ってくれた大きな夢と一緒に撮ったツーショットの記念写真はこれからも私の宝物です。

 

 先日読んだ本によると、地球上の全ての生物の中で私たち人間だけが高度な文明社会を築くことができたのは「人間だけが夢をもって、その実現のために努力してきた」からだということが書いてありました。鳥のように大空を飛びたい、魚のように深い海の底に潜ってみたい、月の世界に行ってみたい。ほんの少し前までは空想小説の世界だった夢が、今では全て実現しています。夢は諦めずに努力し続ければ必ず実現します。皆さんも、それぞれの夢の実現を目指して高校に進学してからも努力してください。

 

 しかし、世界には大きな夢を持ちたくても、それどころではない境遇に置かれている子どもたちが大勢いることも、いつも心に留めておいてください。現在世界には経済的な理由や宗教的な理由などで学校に行きたくても行けない子どもが約5900万人もいます。また、シリアや南スーダンなどのように内戦で故郷を追われて難民となっている人々も6500万人に上り、その半数は皆さんと同じ子どもたちです。国内でも6年前の東日本大震災の折には皆さんと同年代の生徒が500人も犠牲になりましたし、現在でも仮設住宅などで不自由な避難生活を続けている人々もまだ2万人を越えています。

 

 皆さんは「あたりまえに学校に通い、あたりまえに勉強できることの幸せ」に感謝する気持ちを忘れてはいけません、そして、だからこそ皆さんには平和な世界をつくり、世界を幸せにするために、大きな夢を持って真剣に学んで努力しなくてはならない義務と責任があるのです。

 

 いま中庭にはピンクの桜が美しく咲いています。この桜は「陽光」という種類で、本校の卒業生のお祖父さんに当たる高岡正明さんという方が創り出した新しい桜です。高岡さんは太平洋戦争のころに愛媛県で教員をして、多くの教え子を戦場に送り出したそうです。戦後、教え子たちが各地で戦死したことを知り、教え子を戦争に行かせた自分自身の反省と、各地で亡くなった教え子たちの慰霊の為に、戦場になった各地に桜を植えることを決意して、教え子たちが戦死した東南アジアからシベリアまでの異なる気候でも美しく咲くことのできる新種の桜を生み出すことに私財を投じて、1881年にようやく成功したのがこの桜で、「陽光」と名付けられました。以来、国内外の各地で植樹が行われ、お孫さんが入学したご縁で本校にも苗木を分けていただきました。高岡さんは15年前に亡くなったそうですが、そのご意志は多くの人々に受け継がれており、先日テレビをみていたら今年は東南アジアのミャンマーの大統領府の前に100本の「陽光」が植えられたと報じていました。ミャンマーはかつてビルマと呼ばれて太平洋戦争の戦場となり、多くの兵士や現地の民間人が犠牲になった国です。植樹式には大統領や最高顧問のアウン・サン・スーチーさんも出席されて「この桜は、国をより一層美しくするだけでなく、平和のシンボルとして和平を後押ししてくれるものです」と語っていました。

 

 保護者の皆様、お帰りの折には、ぜひ満開の「陽光」桜の前で記念写真を撮って、世界の平和と卒業生の今後の活躍を祈ってください。生徒の皆さんは、これまで皆さんを支えてくださったご家族や回りの全ての人に対する感謝の気持ちと、本校のモットーである“Think & Challenge ! ”の心を忘れずに、4月からはそれぞれの高校でしっかりと学び、一人ひとりの大きな夢を実現して、世界中に笑顔と幸せを届けることのできる人になってください。

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2017/03/24 その他 | 個別ページ

 3月18日 中学1年「SGP発表会」

2017/03/18(土)

 昨年4月にスタートした中高6ヶ年一貫グローバルチャレンジクラスの特色の一つであるSGP(翠陵グローバル・プロジェクト)の発表会が、本日開催されました。SGPは総合的な学習の時間を利用して『世界をHappyにする』ことを目的に、中学の3年間をかけて調査研究し、一人ひとりがユニークなアイデアを生み出して発表しようという意欲的な取り組みで、初年度の今年は「世界にあるGoodな製品(Goods)や制度(System)、サービス(Service)を輸入して、日本をもっと幸せ(Happy)しよう」をテーマに世界の国々について調べ、各自が発見したことがらをポスターセッション形式で発表しました。

 私も3教室に分かれた会場を全て回ってみました。生徒は一人ずつタブレット端末を持って自分がまとめたポスターの横に立って、保護者や先生方にタブレットに保存した映像や資料も使いながら説明し、その場で質問に答えていました。スクーターのように乗って走ることのできるスーツケースや、泥水を即時に殺菌濾過して飲料水に変えることのできる簡易水筒など本当にユニークな品物や、発展途上国の最新の教育システムなど、日本でも役に立ちそうな非常に興味深い発表が並んでおり、正直びっくりしました。最初は緊張気味だった生徒達ですが、何人かに説明するうちに緊張もほぐれ、最後は笑顔やユーモアも交えながら楽しんで発表できるようになりました。

 SGPでは来年度も引き続き、『世界をHappyにする』ために私たちができることを追求していきます。更なる充実が期待される来年度の発表会が今から楽しみです。

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2017/03/18 その他 | 個別ページ

 3月1日 高校卒業式【校長式辞より】

2017/03/01(水)

 今日は横浜翠陵高等学校の第29回卒業証書授与式でしたが、ちょうど1ヶ月前、徒歩で出勤途中に思わぬ災難に遭って右足首を骨折し、まだ歩くことが出来ませんので、車椅子で式に臨みました。

 今年の卒業生は232名。中学からの入学者は共学1期生、高校からの入学者は共学4期生として、先生方や先輩たちと一緒に、新しい学校作りに取り組み、大きな成果をあげてくれました。その結果、本校への入学希望者は急増し、先月行われた横浜翠陵高校の入学試験には共学以来最多の1000名を超える志願者がありました。

 卒業式の校長式辞では、最近読んだ『サピエンス全史(著者、ユヴァル・ノア・ハラリ)』と『ワンピース(作者、尾田栄一郎)』を取り上げながら、本校のモットーである“Think & Challenge!”と仲間作りの大切さについて話しました。

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 皆さんはこれからそれぞれの道に進むことになりますが、横浜翠陵の卒業生として生涯にわたって忘れずにいてほしい言葉があります。それは横浜翠陵のモットーである“Think & Challenge!”と言う言葉です。本校の設置者である堀井学園の建学の精神「考えて行動のできる人の育成」及び、翠陵の校訓「考えることのできる人」に基づく「考える力 Think 」に、新たに「挑戦する心 Challenge」を加えて、“Think & Challenge!”、いつ如何なる時も常に自分自身で考えて判断し、積極的に挑戦する翠陵の全生徒および全教員の行動指針です。

 人間が他の生物と最も大きく異なることは、夢を持ち、その実現を信じて、努力することができることです。最近読んだ『サピエンス全史』という本では、ネアンデルタール人やジャワ原人など地球上に登場した様々な人類の中でホモサピエンス(賢い人)と呼ばれる我々だけが生き残り、高度な文明社会を作り上げることができたのは、ホモサピエンスのみが「現実には存在しない“虚構”を創作する能力」を持ち、共通の虚構を信じることで互いに協力することができたからなのだ、と述べています。「現実には存在しない“虚構”」これは言い換えれば「夢」です。我々はいつの時代にも大きな夢を抱き、チャレンジしてきました。大空を自由に飛びたい、深い海の底に潜ってみたい、月面を歩いてみたい。ほんの一昔前までは空想小説のテーマでしかなかった様々な夢物語の多くが、先人たちの努力によって、すでに実現しました。「夢」は、諦めずに努力し続ければ必ず実現するものなのです。

 しかし、高度に科学技術が発達し、国境を越えたグローバル化が進む現代社会の中で、皆さんが新たな夢を実現させるためには、何よりも共通の夢を信じる仲間が必要です。これからの時代は、どんな天才でも一人では何もできません。夢を形にしていくためには、同じ夢を信じる仲間を集め、それぞれの異なる才能や能力を生かして、お互いを尊重しながら活動するチームワークが欠かせません。

 皆さんは『ワンピース』というマンガを知っていることと思います。伝説の海賊王ゴールド・ロジャーが海の彼方に隠したひとつなぎの大秘宝「ワンピース」を求めて、未来の海賊王をめざす麦わら帽子の少年ルフィが小さな海賊船の船長になり、仲間たちと一緒に未知の大海原で大冒険を繰り広げるマンガです。

 最近、第1巻から改めて読み直してみましたが、やはり剣豪ゾロ、ほら吹きウソップ、料理人サンジ、航海士ナミ、と少しずつ仲間を増やしていく初期の作品に感動的しました。

 魚人アーロンに「おまえに何ができる?」と挑発されたルフィが、「俺は剣術も使えねェんだ!航海術も持ってねェし!料理もつくれねェし!ウソもつけねェ!おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!」と仲間の大切さを叫ぶ場面。一年中雪が降る冬島にヒルルクの奇跡の桜が舞い散る中トナカイのチョッパーを仲間に迎える場面や、一緒に旅をしてきたアラバスタ王国のビビ王女と仲間の証の×印を見せ合って無言で別れる場面なども、何度読んでも涙が滲みます。

 人間の素晴らしさは、対立したり争ったりすることがあっても、本当に分かり合えば、違いを乗り越えてお互いを信頼し助け合うことができることです。

 皆さんも、それぞれのワンピースを求めて、信頼できる仲間たちと一緒に“Think & Challenge!”の旗を高く掲げて、偉大なる航路グランドラインに船出してください。いつの日か、皆さんの大きな夢が実現して、世界中にいっぱいの笑顔と幸せが広がることを期待しています。

 今日、翠陵から船出する卒業生諸君のこれからの長い航海の平安と幸せを祈って、ボン・ヴォヤージュ!そして、グッドラック!

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2017/03/01 その他 | 個別ページ

 1月23日 全校集会 「稀勢の里」初優勝

2017/01/23(月)

 「大寒」を迎え、日本海側は大雪のようですが、こちらは豪雪地帯の方には申し訳ないような冬晴れで、校内の「思索の小道」からは、雪化粧の丹沢山地の向こうに真っ白に輝く富士山がくっきりと眺められます。本日の全校集会では中学校内読書感想文の優秀者と地区大会でブロック優勝した高校男子サッカー部の表彰を行いました。更なる活躍を期待します。その後、私からは昨日千秋楽を迎えた大相撲初場所の「稀勢の里」優勝について話しました。

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 大関稀勢の里の初優勝については、19年ぶりの日本出身力士の横綱誕生についての話題のみがクローズアップされていますが、稀勢の里のこれまでの地道な努力と諦めない心に注目したいものです。大関に昇進してから5年、何度も綱取りに挑戦しながらあと一歩のところで優勝を逃してきました。30歳を越えて優勝も横綱ももう無理かもしれないと言われていましたが、諦めることなく人一倍稽古に精進して念願の初優勝を果たしました。横綱昇進が決まれば新入幕から所要73場所という昭和以降では最も遅い記録だそうです。優勝力士インタビューでの涙が印象的でしたが、出身地の茨城県牛久市からの中継でファンの一人が「本当に幸せです」と語っていたことも忘れられません。

 目標に向かって諦めることなく努力することの大切さ、自分の喜びや“幸せ”が、周囲の多くの人々の喜びにもなり、“幸せ”を共有することができることの素晴らしさ。皆さんもぜひ、たくさんの人々を“幸せ”にすることのできるような目標を持って、その実現に向けて努力してください。

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2017/01/23 全校集会 | 個別ページ

 1月17日 「考えること」を考える

2017/01/17(火)

 新年を迎えたばかりと思っていましたが、もう半月余りが過ぎてしまいました。このところの厳しい寒さで翠陵では氷点下の朝が続いています。しかし、校舎の回りでは紅梅が咲き始め、フキノトウも顔を出すなど、春が近づいていることを感じます。

 1月10日の全校集会では、「考えること」について話しました。堀井学園の建学の精神は「考えて行動のできる人の育成」であり、横浜翠陵の校訓は「考えることのできる人」、モットーは“Think & Challenge !”ですが、「何をどのように考えればよいのか」は全く示されていません。それこそ一人ひとりが自分の力で考えなければならないことです。

 私は冬休みに書棚の隅から30年以上前に書かれた『思考の整理学』(外山滋比古著)という文庫本を探し出して久しぶりに読み返してみました。今までも何度か読んでいる本ですが、「思うこと」や「知ること」と「考えること」の違い、コンピュータ時代の人間の知的活動のあり方など、改めて気づかされたことがたくさんありました。

 私は、今年の目標として「“幸せ”について考える」ことを生徒に宣言しました。科学技術の発達が本当に人々を幸せにしてきたのか、そもそも幸せってどのような状態をさすのか。答えのない永遠の問いであることは承知しつつ、思考することの幸せを楽しみながら“Think & Challenge !”してみたいと思います。

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2017/01/17 全校集会 | 個別ページ

 12月24日 全校集会 “Happy Holidays”

2016/12/24(土)

 本校は二期制なので終業式ではありませんが、明日からの冬休みを前にして大掃除を済ませた全校生徒900人余りが屋外の集会所に並びました。数学検定2級合格者と神奈川新聞社主催の「ジュニア短歌・俳句・川柳大賞」の入賞者、そして中1から高2までの学力優秀者の表彰を行い、クリスマスについて少し話をしました。また、本日は放課後にエントランスで吹奏楽部のクリスマスコンサートも行われ、一年の終わりを実感しました。

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 昨日、都内の繁華街に出かけましたが、クリスマスの飾りとクリスマスソングのメロディーが街に溢れていました。この時期になると日本人はなぜか突然みんなクリスチャンになってしまいます。でも、大晦日にはお寺で除夜の鐘をつき、元日には神社に初詣をします。外国人からみると、日本人はいったい何を信仰しているんだろうと疑問に思うようです。山本七平は『日本人とユダヤ人』という本の中で、日本人は日本教徒であり、日本教とは、神ではなく人間を中心とする和の思想であると述べています。どうやら、我々日本人は神様も含めて外来のすべてを日本化して取り入れてしまうことが得意なようです。

 いろいろな民族や国々の文化や宗教行事を生活に取り入れて楽しむことは悪いことではないと思いますが、世界や日本の課題や現状を心の片隅に常に置いておくことは必要です。12月14日夜にパリのエッフェル塔のイルミネーションが消灯されたいうニュースがありました。内戦に苦しんでいるシリアの都市アレッポの市民に向けて、支援するメッセージを送るためでした。2011年から始まったシリア内戦は各勢力が入り乱れて泥沼状態となり、古都として歴史のあるアレッポの街も破壊されました。シリア国民2,200万人の半数以上が難民となる深刻な事態に陥っています。現在世界には6,000万人の難民がいます。そして約8億人もの人々が飢餓状態にあるといわれています。国内でも、今年4月の熊本地震や先日の糸魚川火災の被災者、さらには東日本大震災や福島原発事故の被災者もまだ多くの人々が不自由な避難生活を余儀なくされています。私たちはささやかでもできるだけの支援と、これらの人々に寄り添う心だけは忘れずに持ち続けたいものです。

 最近アメリカではクリスマスを祝う“Merry Christmas”に代わって、宗教にとらわれない“Happy Holidays”という言葉がこの時期の挨拶として使われるようになってきたそうです。明日からの冬休み、世界や日本の課題についても考えながら有意義に過ごしてください。来年が良い年になることを祈ります。“Happy Holidays & A Happy New Year”

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2016/12/24 全校集会 | 個別ページ

 12月12日 全校集会「神ってる」

2016/12/12(月)

 快晴ですが寒い朝になり、通学路のパンジーも霜で真っ白になっていました。本日の全校集会では英検準1級と2級の合格者表彰を行った後、最近の話題について話しました。

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 まずは、今年の流行語大賞「神ってる」について。「ポケモンGO」や「PPAP」を抑えて流行語大賞になったこの言葉は、プロ野球広島カープの鈴木誠也選手が6月に2試合連続サヨナラホームランを放った活躍に対して緒方監督が発した言葉ですが、言われた当初鈴木選手は「まぐれみたいに聞こえて、実力と思ってもらえていない」と感じたそうで、それ以来「じゃあもっと打ってやる」と奮起して、年間打率3割3分5厘、29本塁打という素晴らしい成績を残してチームのリーグ優勝に大きく貢献し、その活躍が決してまぐれでななったことを実力で証明してみせました。「神っている」活躍の裏には、日頃の練習の積み重ねがあることは、学校の勉強でも同じです。今回の定期試験で不本意な成績をとってしまった生徒諸君は、ぜひ次の機会には「神っている」結果を出せるように、今から努力してください。

 次に12月6日に発表があったOECDの「2015PISA調査」の結果について。この調査は義務教育終了段階の学習到達度を調査するもので、世界各国で3年に1度ずつ行われています。今回結果が発表されたのは世界72カ国54万人が参加して昨年実施されたものですが、実は横浜翠陵高校の生徒約40人も日本の高校生代表の一部として参加しています。結果は「科学的リテラシー」が前回の4位から2位、「数学的リテラシー」が前回の7位から5位に順位を上げ、日本の高校生はどちらも世界トップレベルであることを示しました。しかし、文章を読んで内容を理解する「読解力」は4位が8位へと順位を落としてしまいました。今回からコンピュータ使用の回答方式に変わったことにも一因があるようですが、私には読書量の減少が気になります。全国学校図書館協議会の調査では高校生の読書量はここ数年減少を続けており、調査した1ヶ月間に1冊も本を読まなかった高校生は57.1%に達しています。文章の意味を理解し、行間に含まれるニュアンスまで読み取る「読解力」は決してAI(人工知能)にはまねのできない人間だけの能力です。ぜひ、どんな分野でもよいのでもっともっと読書を楽しんでください。

 今日は「漢字の日」。京都の清水寺で今年の漢字が発表されます。昨年は、安全保障の“安”でしたが、今年はどんな一文字になるのか楽しみです。皆さんもこの1年を振り返って自分だけの今年の漢字を選んでみてください。私は、今年は歳をとったことを実感することが多かったので“老”を選びます。しかし“老”には老いる、衰えるというマイナスばかりではなく、老練、長老など経験豊かで熟達したというプラスの意味もあるので、深呼吸して前向きのマインドセットに切り替えて新しい年を迎えたいと思っています。

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2016/12/12 全校集会 | 個別ページ

 12月8日 「思索の小道」と富士山

2016/12/08(木)

 今日は雲一つない快晴。久しぶりにカメラを片手に校内の「思索の小道」を歩いてみました。正門の脇から続く山道を、積もった枯れ葉をカサコソと踏み鳴らしながら登りきると、すっかり葉を落とした木々の向こうに純白の富士山が朝日に輝いていました。

 枯れ葉の間には栗のイガや、小さなドングリがたくさん落ちています。ケヤキの幹には真っ赤に紅葉したツタの葉がからみつき、晩秋から初冬への季節の変化を鮮やかな色彩で楽しむことができます。

 むせかえるような新緑の季節に歩くのも好きですが、木々が落葉して空が広くなるこの季節に富士山を眺めながら木漏れ日の中を歩くのは翠陵に着任以来毎年の楽しみです。

 今日は12月8日。75年前のこの日、開戦の臨時ニュースを聞いた国民はそのとき何を思い、その後日本はどうなったのかを自問自答しながら、短い散策を終えました。

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2016/12/08 日々雑感 | 個別ページ