プロフィール

  • 佐久間校長
  • 横浜翠陵中学校・高等学校
    校長 佐久間健一
  • 1949年、横浜生まれ。2008年4月より本校の校長に就任。テニス、読書(ジャンルは問わず)が趣味で、座右の銘は「冬来たりなば春遠からじ」。

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素晴らしい思い出に

2012/05/14(月)

今週の木曜日に体育祭が計画されています。

天気予報では「曇時々晴れ」となっていますので、予定通り開催できると思います。

プログラムの中には、ちょっとしたテクニック、コツが必要な種目があります。「2本が5本」「つな引き」「大縄跳び」「応援合戦」などが当てはまります。

まだ時間がありますので、クラスでしっかりと練習しチームワークを強化してください。

体育祭の成功の鍵は、招集にあると思っています。

招集に時間がかかると、間延びした締まりのないものになってしまいます。『招集名簿』が配られますので、事前に招集の整列位置を確認しておいてください。

来週の月曜日21日の朝、日本の広い範囲で「金環日食」が観測できます。

日食はしばしば観測できますが、「金環日食」は条件が整わないと観測できません。日本国内での「金環日食」は沖縄で見られた1987年以来で、首都圏では173年ぶりだそうです。

173年前とはどんな時代かと言いますと、1839年ですから江戸時代の終わり近くになります。日本史を選択している人は覚えていると思いますが、渡辺崋山や高野長英らの洋学者が弾圧された「蛮社の獄」が起きた年です。それ以来の珍しい出来事です。

今回のように日本の広範囲で「金環日食」が観測できるのは、実に932年ぶりだそうです。

932年前と言うと1080年、平安時代の中ごろのことです。藤原氏の摂関政治に代わって院政が始まった頃です。つまり、1000年に一度の大変珍しい出来事なのです。

次に日本国内で「金環日食」が観測できるのは18年後、北海道で見られるそうです。東京地方に限ると、300年後の2312年まで見ることができません。

若い皆さんにとっても、一生に一度の機会と言っていいでしょう。

安全を確保し安心して観測できるように、当日の授業の開始時間を遅らせました。『素晴らしい思い出』が『悲しい記憶』にならないよう、安全な場所で、安全な方法を用いて、落ち着いて観測してください。

高校の硬式野球部の部員数も2桁に増え、高野連に正式加盟できるように準備を進めています。

皆で応援できる日が来るのを楽しみにしています。

今週の金曜日18日の夜、テレビ神奈川で翠陵の硬式野球部の活動が紹介されます。今回で3回目になります。21時からの番組で、タイトルは『Teenage Party キメ☆パピチ』です。

楽しみにしていてください。

2012/05/14 | 個別ページ

新緑の季節

2012/05/07(月)

新潟県の佐渡で、特別天然記念物に指定されているトキの自然繁殖が確認されました。

特別天然記念物とは天然記念物の中でも世界的に価値があるもので、動物では21件が指定されています。日本でのトキの自然繁殖は36年ぶりだそうで、約一月半後の巣立ちが無事に行われることが大いに期待されています。

珍しいものといえば、今年もキンランが綺麗な黄色い花を校内で咲かせています。

キンランは“里山の女王”と称えられる可愛いらしい黄色い花を咲かせる植物ですが、環境省の絶滅危惧種(絶滅の恐れのある生物)に指定されているたいへん珍しい植物です。そのような珍しい植物が校内に生息している、自然環境豊かなキャンパスが翠陵です。

桜が散り、今はハナミズキが可憐な花を咲かせています。

庭木や街路樹として人気がある木ですが、100年ほど前にアメリカから日本に桜の苗木のお礼として贈られた木です。

1912年(明治45)に、日米友好の印として桜の苗木3,000本が東京から首都ワシントンD.C.に贈られました。タカヂアスターゼの発明やアドレナリンの創製で知られている高峰譲吉博士が、中心的な役割を果たしたと言われています。

1904年に日露戦争が始まり、翌1905年、アメリカ大統領セオドア・ルーズヴェルトの仲介でポーツマス条約が締結され戦争は終結しました。アメリカのお蔭で戦争を終結することができたそのお礼にと、アメリカで研究を行っていた高峰博士らが中心となって計画が実行されました。

首都ワシントンD.C.のポトマック河畔に植えられた桜の苗木は大事に育てられ、毎年美しい花を咲かせて人びとを楽しませています。特に今年は桜が贈られてから100年目にあたり、桜祭りも一段と盛り上がりました。

その桜のお礼にと、1915年(大正4)にハナミズキが東京に贈られてきました。

ハナミズキの花を見る時、日米友好の記念の木のことを思い起こしてください。

清々しい新緑の季節を迎えました。

自然界のたくましい生命力、豊かな成長力を実感する時です。

皆さんも、自然環境に恵まれた翠陵で自分自身の成長を大いに図ってほしいと願っています。

2012/05/07 | 個別ページ

「国際協力エッセイコンテスト学校賞受賞」と「子ども読書の日」

2012/04/23(月)

JICA主催の「国際協力中学生・高校生エッセイコンテスト2011」で、今回も学校賞を受賞しました。

JICAは、Japan International Cooperation Agency の頭文字から名づけられています。日本語では、国際協力機構といい、開発途上国の経済や社会の発展に寄与するためにさまざまな国際協力を行っています。理事長は、皆さんもよく知っている緒方貞子さんです。

今回は副賞として記念の盾をいただきましたが、これまではフェアトレードの商品を副賞としていただいてきました。

昨年はパキスタンの子どもたちが作っているサッカーボール。その前はノクシタカというバングラディッシュの伝統刺繍。その前はネパールのロクタという植物から作られたミニカレンダーでした。

フェアトレードは公正な取引という意味の言葉で、開発途上国の人びとが生産したものを適正な価格で購入することによって、生産している人びとの生活を安定させようとする国際協力の一つです。

最近日本でもフェアトレードの商品を扱うお店が増えてきました。コーヒーや紅茶をはじめチョコレート、蜂蜜、サッカーボールなどが商品として売られています。同じ品物を購入するときにぜひ利用してください。身近な国際協力につながります。

新しい商品を紹介します。JICAと無印良品が協力して開発したケニアのソープストーン製人形です。石鹸のようなすべすべした肌触りの石を使ってゾウやゴリラ、ペリカン、ワニなどが手作りで彫られています。先生は孫の遊び相手として購入しましたが、置物として楽しめます。

また、今日4月23日は「子ども読書の日」です。毎月23日はふみの日と呼ばれていますが、4月23日は国際的な読書の日として位置づけられています。

スペインでは、「サン・ジョルディの日」でもあり、『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスの命日でもある4月23日を「本の日」としています。そのスペインからの提案がユネスコ総会で採択され、セルバンテスやシェイクスピアなど多くの文筆家の誕生日や命日である4月23日が「世界図書・著作権デー」という国際デーの一つになりました。

5月12日までの「こども読書週間」の今年の標語は、東京都の福田さんの“君と未来をつなぐ本”が選ばれました。福田さんは、「子どものころに読んだ本は大人になっても心の中の深いところに生き続けます。それは、洋々たる前途を照らして未来をさらに豊かにするための大切な種だと思います。幸せな人生を本とともに歩んでもらいたい、との思いを言葉にしました。」と話しています。

 皆さんには、進んで本を読む習慣をぜひ身につけてほしいと思っています。

2012/04/23 全校集会 | 個別ページ

アトムの心とドラえもんのパワー

2012/04/09(月)

 心配していた桜の開花も何とか間に合い、入学式を行ことができました。

昨日の入学式では、学校でしか学べないことをしっかり学ぼうという話をしました。

思いやりの大切さについても話しましたが、今日も関連することをお話しします。

今日4月7日は、鉄腕アトムの9歳の誕生日です。

アトムは、2003年の4月7日に高田馬場で誕生しました。山手線の高田馬場駅に電車が止まると、マンガ鉄腕アトムの主題歌のメロディーが流れます。作詞は、有名な詩人谷川俊太郎さんです。

 主題歌にも歌われているように、アトムは心優しい科学の子で、10万馬力を駆使して世界中を飛び回り、悪を退治し、困っている人たちを助けました。

新年度のスタートにあたり、皆さん一人ひとりがアトムのように心優しい人になってほしいと願っています。

 入学式では、新入生を代表して菊本萌奈さんが誓いの言葉を述べました。その中で、東日本大震災後の自分のことについて触れています。今まで普通に置いてあった物がすぐに無くなり、色々な物が入手困難になりました。そして、計画停電という初めての体験をしました。その時私は、食べられる事、火が使える事、電気が使える事、友達がいる事、家族がいる事、家がある事、今まで当たり前であった事がいかに幸せな事かを学ぶことができました。それと同時に、人と人との繋がりの大切さを感じ、人間としてもっとも基本的なコミュニケーションである「あいさつ」を元気よくするように心がけました。それは私にとって、小さな勇気の積み重ねとなり、心が強くなりました。その心の強さは、私の夢へと繋がり、そのためなら何事にも立ち向かうことができます。夢の力は本当に大きく、私を夢の実現へと引っ張っていってくれます。その結果、私は今ここにいます。私達は翠陵生となった今、「考えることのできる人」として、大いなる夢や希望を叶えるために失敗を恐れずたくさんチャレンジをし、自分の力で未来への第一歩を踏み出していくことを誓います。

 今年2012年は、ドラえもんが生まれる100年前の記念すべき年に当たります。ドラえもんは、2112年の9月3日にマツシバロボット工場で誕生します。

主題歌「ドラえもんの歌」に、次の歌詞が出てきます。

こんなこといいな できたらいいな   あんなゆめ こんなゆめ いっぱいあるけど

みんなみんなみんな かなえてくれる   ふしぎなポッケでかなえてくれる

そらをじゆうに とびたいな 「ハイ!タケコプター」……

あんなとこいいな いけたらいいな   このくに あのしま たくさんあるけど

みんなみんなみんな いかせてくれる   みらいのきかいで かなえてくれる

せかいりょこうに いきたいな 「ウフフフ!どこでもドアー」……

 新年度のスタートを切るに当たり、皆さんに次の言葉を贈ります。

鉄腕アトムのような優しい心で人を思いやってください。

そして、ドラえもんに負けないパワーを発揮して、自分の夢や希望の実現を図ってください。

今年一年が充実した年になるよう大いに期待しています。

2012/04/09 全校集会 | 個別ページ

修了式

2012/03/24(土)

平成23年度は、東日本大震災後の対応と共学校としての新たなスタートの年が重なり大変慌しい一年でした。

震災から一年が過ぎましたが、依然復興の道程は厳しいものがあります。震災後「絆」という言葉が強く叫ばれてきましたが、時間の経過と共に薄れてきたように感じています。復興に向けて頑張っている被災地の人たちと共に歩むために、分かち合うこととはどのようなことなのかを引き続き考え、実行していかなければいけないと思います。

これまでに実際に被害に会った方の話を聞く機会が何回かありました。その中で、特に印象に残っていることを紹介します。

この方は、宮城県の名取市でクリニックを開設しているお医者さんです。名取市は仙台市の少し南に位置しています。皆さんの中に、小学校や中学校で“NPO法人地球のステージ”の国際理解講座を受けたことのある人もいると思います。このお医者さんは、その代表の桑山紀彦さんです。

地震が起きる前の町の写真、小学生の女の子が震える手で撮った津波によって流される家々や車の映像、逃げ遅れた人びとを救うために犠牲になった知人たちのこと、津波が引いた後の変わり果てた町の姿、避難所で生活する人びとの様子など、映像を使いながら教えていただきました。

桑山さんは、3つあったクリニックのうち2つを震災で失いましたが、残ったクリニックで自家発電装置を使いながら24時間診療を震災後からずっと続けたそうです。一人ではできないことも、仲間たちと助け合うことによって何とかできるようになることを実感した、と話されていました。また、各地から救援のために訪れたボランティアの皆さんの活躍している様子と、町の人びとの感謝の気持ちも伝えていただきました。

終りに、桑山さんは、神奈川に住む人たちにお願いしたいことについて話されました。

それは、意外にも「普通の生活をしていてください。」というお話でした。

「家族が一緒に暮らし、お父さんが働きに出かけ、お母さんが家事をきりもりし、子どもたちが学校に通う生活。今、私たちが求めているのは、このような普通の生活をもう一度取り戻すことなのです。神奈川の人たちの営む普通の生活を見ることで、私たちの希望を確かめるとともに、励ましにもなるのです。」と話されました。

普通の生活をしながら私たちができることを工夫し、実行することが、復興の一助になることを教えていただきました。

皆さんには、復興が実現するまでこのことをしっかりと噛みしめ、実行してほしいと願っています。

今、皆さんは学校に通って勉強しています。学校は、たくさんの人たちが一緒に生活している場所です。したがって、たくさんの人たちと一緒にいるからこそ学べることを、しっかりと身につけることが学校の学びで大事なことです。言い換えると、集団生活で大切にしなければいけないことを身につける場が学校なのです。

高校の卒業式で「忘己利他(もうこりた)」の話をしました。

「忘己利他」とは、「自分のことはひとまずおいて、他の人のために働くこと」だと話しました。

集団生活で大切なことは、この忘己利他の心を持って行動することだと考えています。

自分さえよければとか、自分が得することだけを考えてはいけません。自分のことはさておいて、他の人のことを思いやることができる心をしっかりと身につけてください。

人は節目節目で立ち止まり、自分の現在位置を確認する必要があります。年度を終えるこの機会を、自分を振り返る節目にしてほしいと思います。計画通り進めることができているか。何か忘れていることはないか。次にやるべきことは何か……。しっかりと自分を見つめ直してください。そして、学校に通って学ぶ意義についても改めて考えてほしいと思います。

4月5日に、新しい希望に満ちた皆さんの元気な姿を見るのを楽しみにしています。

2012/03/24 全校集会 | 個別ページ

啓蟄

2012/03/05(月)

今日3月5日は、二十四節気の一つである「啓蟄(けいちつ)」にあたります。

例年は3月6日にあたることが多いのですが、今年はうるう年の関係で3月5日になっています。「啓」は、「ひらく」という意味の漢字です。「蟄」は、「寒さを避けて、地中で冬ごもりをしている虫」を意味しています。

「啓蟄」は、地中で冬ごもりをしていた虫が春の到来を感じ、草木が芽吹くと同時に地上へ這い出してくる時季を指している言葉です。

3月1日に高校の卒業式を実施しましたが、他校でもこの時季に相次いで卒業式を実施しており、今まさに卒業シーズンといってもよいでしょう。「啓蟄」は、「卒業」にたいへん似合った言葉だと思っています。

英語では、「卒業」のことを“ graduation ”という言葉で表現します。動詞の“ graduate ”は、等級をつける、学位を授けるという意味のほかに、次第に変わる・移るという意味も含んでいます。

高校を卒業し新しい世界に旅立つということは、大人の仲間入りをすることと捉えることができます。日本では20歳が成人の基準ですが、国際的には18歳を成人年齢としている国が多数です。日本でも、憲法改正の国民投票権だけでなく、国会議員選挙等の投票権も18歳に引き下げようという検討も始まっています。

皆さんは今中学・高校に通っていますが、中学・高校時代を大人の仲間入りをするための準備、勉強をするための期間と位置づけることができます。

“なりたい自分”がはっきりとしていない人は、何のために勉強するのか? これは将来役に立つことなのか?など、思い悩んだりしていませんか?

学んでいることが直接役に立つかどうか思い悩むのではなく、自分の持っている能力を鍛えるために、今はさまざまなことを学んでいるのだと考えてください。

多くの科目を通しさまざまな考え方を学ぶことで、論理力を鍛えているのだ。

たくさんの知識を覚えることで、記憶力を鍛えているのだ。

長く継続することによって、忍耐力・持続力を高めているのだ。

芸術や体育を通して、感受性や運動能力を高めているのだ。

優れた能力もトレーニングをしないと衰えてしまいます。

いざという時に自分の力を発揮できるように、中学・高校時代のさまざまな場面を通して自分の能力を鍛えておくのだと捉えてください。

土台が小さいと大きな建物を建てることができません。土台が大きく頑丈なものになればなるほど、大きな建物を建てることが可能になります。

将来の自分のために、中学・高校時代の学びを通して自分の能力を高めておくのだという意識を持って勉学に励んでください。

2012/03/05 全校集会 | 個別ページ

創作活動

2012/02/20(月)

東京大学が年度初めの4月ではなく年度途中の秋に入学時期を移すことを本格的に検討し始め、他の大学にも呼びかけをしています。

3月の年度末を控え、各種コンクールの入選作品の発表が相次いで行われています。

福岡大学から、同大学主催の「第7回全国高校生川柳コンクール作品集」が送られてきました。

川柳は俳句と同じ五七五の形式をとっていますが、季語や切れ字が不要で俳句より自由に作ることができます。

長い年月を経て、川柳の三大要素が絞り出されました。

まず一つ目が、物事の本質を突く「穿(うが)ち」。

二つ目が、ユーモアのある「おかしみ」。

三番目が、爽快でキレの良い「軽み」です。

これから入選作品を紹介しますが、「穿ち」「おかしみ」「軽み」の三大要素を思い浮かべながら聞いてください。

やはり、東日本大震災に関する作品が多く投稿されています。

 夏のエコ 一つの部屋に 顔並ぶ

 ボランティア 行った私が 癒されて

 買い物で おつりが出たら 義援金

  「ただいま」と 帰れる家の ありがたみ

 風鈴と 扇子で過ごす 夏休み

 人がもつ 笑顔の力 無限大

これぞ青春という作品も目につきました。

  部活動 汗の分だけ 強くなる

後悔と 一緒に残る 日焼け跡

  泣き顔も 笑った顔も 全部好き

  ゆめ探せ そういう先生 よめ探せ

澄んだ目で季節を見つめ、日本の原風景を思い出させる作品もあります。

  秋の空 まるで絵の具の パレットだ

  縁側で タネ飛ばしあう 夏休み

社会の動きもしっかりと見つめています。

 なでしこの 花びらゆれる さわさわと

 なぜだろう 少子化なのに 就職難

 どじょうがね 今こそ日本 建て直す

川柳の作品集を読みながら、26年前を思い出しました。

翠陵高校1期生の1年1組を担任し、年の暮れに皆でカルタを作り、年明けのHRでカルタ取りをしました。「翠陵カルタ」と名づけ、くじ引きで読み札と絵札の担当を決めて作りました。

ああ 青春の 翠陵高校

ウィッキーさんが来たゾ 開校式

江川も 住んでる この横浜

クリスマス 試験のおかげで くるしみます

こまったな 思いつかない 翠陵かるた

ちこくしゃは 今日もいちばん 一の一

なきさけんでも 誰も助けてくれない テスト前

へたでも 上手でも 一生懸命歌った 合唱コンクール

めんどう見てね 先生 最後まで

やめて よして おこさないで

今日は川柳の入賞作品と「翠陵カルタ」を紹介しましたが、ものを創り表現する時には、そこに必ず自分の考えや価値観などが反映されます。

ものを創りながら、無意識で自分を見つめているのです。時には、新しい自分を発見することもあるでしょう。

成長著しい中学・高校時代は、「自分探しの旅」「自己発見の時」と言い換えることができます。

創作活動に積極的に取り組み、自分をしっかりと見つめていって欲しいと願っています。

2012/02/20 全校集会 | 個別ページ

利他心

2012/02/13(月)

昨日、東京ゲートブリッジが開通しました。

東京スカイツリーは5月22日に開業予定です。塔の高さは634mで、これは東京が武蔵野国と呼ばれていたことにちなんでいます。

このように人間は、自然に働きかけながら自分たちが必要とするものを作ってきました。

まさに、“ホモ・ファーベル”(作る人)という言葉があてはまります。

先日の新聞に、チンパンジーは人間と同じような行動をとるという記事が掲載されていました。

愛知県にある京都大学霊長類研究所が、チンパンジーは困っている仲間を見て手助けをするという実験結果を発表しました。

記事の内容を紹介します。

  5匹を、小窓のある透明な板で仕切られた隣り合う部屋に1匹ずつ入れ、片方には7種類の道具を、もう片方にはステッキで引き寄せられる場所か、ストローの届く場所にジュースを置いた。

  道具がある部屋のチンパンジーは、小窓から手を伸ばすもう1匹の求めに応じて道具を提供。ステッキが必要な場合にはステッキを、ストローが必要な場合はストローを、それぞれ6割程度の正確さで渡した。(東京新聞)

この記事を読んで、ある言葉を思い浮かべました。

それは、「利他心」(りたしん)という言葉です。「他人の利益を重んじ、他人が利益を得られ

るように行動しようとする心」を指しています。

チンパンジーもやるなと思いました。

その2日後、次のような新聞記事を目にしました。東日本大震災のがれき受け入れの輪を全国に

広げようという投書です。

  東日本大震災のがれきの受け入れについて、神奈川県の黒岩祐治知事が住民説明会を開いています。1月30日に県庁で開いた説明会には200人余りが参加しましたが、「子どもの健康リスクをこれ以上増やさないで」などと、放射性物質による健康被害を心配する声が相次いだといいます。

  若い子育て世代の意見としてはもっともだと思います。しかし、被災地のことも考えてください。私は福島の出身ですが、被災地にも子どもがいますし、子育てしているお母さんもいます。大災害に遭いながら歯を食いしばり、冬の寒さに耐えながら、復興に向けて頑張っているのです。がれきは復興にとって、大きな障害になるのは間違いありません。

  私たちはしっかりと県の説明に耳を傾け、国や県の基準以下のがれきについては、受け入れるべきだと思います。・・・・

  がれき受け入れの輪を、神奈川から全国に広げましょう。(朝日新聞)

震災後、「絆」という言葉が強く叫ばれてきましたが、時間の経過と共に薄れてきたように感じ

ています。がれきの受け入れについて、住民、とりわけ子育て世代が不安を抱くのは良く理解で

きます。しかし、復興に向けて頑張っている被災地の人たちと共に歩くために、分かち合うこと

とはどのようなことなのか、考えなければいけないと思います。

「利他心」は、私たちの日常生活で欠かすことのできないものです。

他人の心の痛みを知ること。

自分がして欲しいと思っていることを、他人にもしてあげること。

自分がして欲しくないと思っていることは、しない。

これらのことをいつも心掛け実践してください。

2012/02/13 全校集会 | 個別ページ

冬の寒さ

2012/02/06(月)

立春の前日の2月3日、各地で節分の行事が行われました。

皆さんの家では「豆まき」をしましたか? この「豆まき」の行事は、疫病などをもたらす悪い鬼を追い払う宮中の追儺(ついな)という儀式がそのルーツと言われています。最近は、「鬼は外、福は内。」という声を聞くことが少なくなり寂しい気がします。

また、場所によっては、「柊鰯(ひいらぎいわし)」と言って、柊の枝に鰯の頭を刺したものを魔除けとして家の門口に挿します。

近頃は関西から伝わった「恵方巻き」を食べる風習が関東でも広まり、先生の家でも帰ると「恵方巻き」が食卓に並んでいました。

さて、暦の上では春を迎えましたが、今が一年で一番寒い時期です。

インフルエンザが全国的に流行し、神奈川県も上から2番目の警報レベルに達しています。

近隣の学校でも学級閉鎖になったりしていますが、翠陵のインフルエンザの感染者は先週末で4名です。今後、感染者が増えることも予想されます。うがい・手洗いを励行して感染防止に努めるとともに、感染した際の拡大防止に気をつけてください。急な発熱などがあった時は無理して登校せず、お医者さんに診てもらってください。

寒い日が続いていますが、季節は確実に春に近づいています。

校門の桜の花芽も徐々に膨らんできました。

倉嶋厚さんという方がいます。気象庁を退官した後に、NHKの気象キャスターを務められました。天気解説だけでなく、味わい深い語り口でさまざまな日本の四季を伝え人気を集めました。

その倉嶋さんの著書の中に、「休眠打破」の話が記載されています。

桜の花は、関東地方などでは2・3月の気温が高いと早く咲きますが、九州や四国などの暖かい地方では必ずしもそうとは限らないそうです。

桜は、夏に翌年の春に咲く花の元となる花芽を作り、そのまま休眠に入ります。そして、秋から冬にかけて一定期間低温にさらされると休眠から目覚めるそうで、これを「休眠打破」と呼んでいます。暖かい地方の桜は暖冬が続くと休眠から十分に目が覚めないため、気温が高くなっても発芽や開花が順調に進まず開花が遅れる現象が見られるそうです。冬の寒さのお蔭で、桜は眠りから目を覚まし開花へと向かいます。

また、樹木は冬を越すたびに一本一本年輪を刻んでいきます。そして、冬の寒さが厳しければ厳しいほどはっきりとした年輪を刻み、太く逞しく生長していきます。

同じようなことが私たち人間にも当てはまると思います。

学習面だけでなく部活動や友人関係などでも、何事もなく順調に進んでいることよりも上手くいかないことや悩んだり苦しんだりすることの方が多いと思います。しかし、どうしたら上手くいくのか、どうやったら問題解決が図れるのか、考えて工夫することの積み重ねが自分を変えていきます。季節にたとえると冬の時期、試練に果敢に立ち向かうことによって自分を大きく成長させることができるのです。

花や樹木が冬の寒さのお蔭で逞しく生長するように、皆さんは困難なことにも果敢にチャレンジし自分を成長させていってください。

皆さんの頑張りに期待しています。

2012/02/06 全校集会 | 個別ページ

たま虫

2012/01/30(月)

前々回の全校集会で、大学入試センター試験の問題を解いてみてくださいという話をしました。

国語の2番の問題は、井伏鱒二の小説からの出題でした。井伏鱒二は、『山椒魚』や『黒い雨』の作者として皆さんもよく知っていると思います。

今回の小説『たま虫を見る』の問題を解きながら、問題文の注釈に興味がわきました。

問題文の一部を読み上げます。

おそらく私ほど幾度も悲しいときにだけ、たま虫を見たことのある人はあるまいと思う。・・・私が十歳の時、私の兄と私とは、叔母につれられて温泉場へ行った。叔母は私の母よりも以上に口やかましい人で、私があまり度々お湯へ入ることを厳禁して、その代わりに算術の復習を命じた。そのため私は殆んど終日、尺を里・町・間になおしたり、坪を町・段・畝になおしたりした。・・・

この文章の中に3箇所注釈が加えられ、次のように書かれていました。

最初は「たま虫」で、「光沢を持つ甲虫の一種。金緑色に赤紫色の二本の縦線がある。また、

光線の具合によって色が変わって見える染め色・織り色をたま虫色という。」

次が「尺」で、「長さの単位。「里」「町」「間」も同じ。」

 最後が「坪」で、「面積の単位。「町」「段」「畝」も同じ。」

「たま虫」に注釈がつくのは分かりますが、「尺」や「坪」は意外でした。今の高校生には、「尺貫法」についての説明が必要になっているんだなと感じました。

メートル法が使われていますが、その一方で、「6尺を一間」「一間四方を一坪」のように昔か

らの生活習慣で今でも使っている尺貫法の単位があるのは知っていると思います。

1メートルの単位は、最初は「地球を一周する子午線の長さの4千万分の1」と定義されました。

1メートルの単位が決まったので、次に一辺の長さが10センチメートルの立方体の容積を「1

リットル」と定めました。「1キログラム」は、その「1リットルの水(セ氏3.98℃)の重

さ」と定義されました。それぞれの基準となる「国際メートル原器」「国際キログラム原器」は、

狂いの少ない白金とイリジウムの合金で作られました。

ところが科学の進歩は目ざましく、現在は「ナノ・テクノロジー」の時代と呼ばれ、10億分の

1の単位での正確さが必要な時代になっています。

そこで、1メートルの単位は、現在は「光が真空中で2億9979万2458分の1秒間に伝わ

る行程の長さ」が使われています。

フランスにある「国際キログラム原器」も、現在は0.06ミリグラム軽くなってしまったそう

です。質量のナノ・テクノロジー化は難しく、この「国際キログラム原器」に頼らなくてもすむ

新しい質量の定義を確立すればノーベル賞も夢じゃないと言われています。

地球の自転速度・公転周期と原子時計(セシウム133原子が出す電磁波の周期)との差を解消する「うるう秒」が話題になっていますが、存続か廃止かの結論は先送りになりました。

このように、社会の変化によって変わっていくものがありますが、その一方で変わらないものも

あります。

変わらないものの一つが、中学・高校生活の重要性です。大人の人に、「もし戻れるとしたら、

いつの時代に戻りたいですか?」という質問をすると、ほとんどの人が「中学・高校時代」と答

えます。理由はそれぞれ異なると思いますが、中学・高校時代とその後の人生とは深く結びつい

ており、中学・高校生活がその後の人生に大きな影響を与えていることは間違いありません。

皆さんは、もう一度自分の学校生活を振り返ってみてください。

2012/01/30 全校集会 | 個別ページ